小説「サークル○サークル」01-378. 「加速」

「それから、協力していただいくにあたり、勿論、こちらから報酬はお支払します」
 アスカは仕事の時、特有の淡々とした口調で説明をした。
「いえ。それはいりません。俺もレナの不倫をやめさせたかったんです。俺じゃ出来なかったことをアスカさんがしてくれてるんです。それだけで十分ですよ」
「でも……」
「こちらこそ、お礼を言いたいくらいです」
「わかりました。お手間をおかけしてしまい、申し訳ありませんが、よろしくお願いします」
 アスカは頭を下げた。そんなアスカの姿を見て、レナはどうしてここまでして、自分とヒサシを別れさせようとするのだろう、と不思議に思った。アスカのその対応は、明らかに仕事の域を超えているように感じられたのだ。
 三人はその後、大して話すこともなく、アスカが支払をして、喫茶店を後にした。
 アスカはレナとユウキと別れると、事務所へと向かう。
 あの後、二人は何を話すのだろう、と思ったけれど、それ以上は考えずに駅へと向かった。


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