小説「サークル○サークル」01-200. 「加速」

 数日後、久々にシンゴはコンビニやって来ていた。コンビニにはシンゴの他にもう一人雑誌を立ち読みしている客しかおらず、閑散としている。シンゴは店内をぐるっと一周すると、菓子パンコーナーにやって来た。今日の昼ご飯は菓子パンに決めた。
 シンゴは新商品の菓子パンとレジ横にあったホットのカフェオレを手にすると、ユウキのいるレジへと向かった。
「いらっしゃいませ」
 ユウキは笑顔でシンゴを出迎えてくれた。手際良く、ユウキはレジに商品を通していく。
「あの、今日はもうこれから帰られるんですか?」
 会計を済ませたシンゴにユウキは、他の客には聞こえないように小声で訊いた。
「いや、公園で食べようかと思って」
「オレももうバイト終わるんで、待っててもらえませんか?」
「ちょうど良かった。僕も君に話したいことがあったんだ」
「それじゃあ、いつもの公園で」
「ああ、待ってる」
 シンゴはそう言うと、商品の入ったレジ袋を持って、コンビニを後にした。

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